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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性

 

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

 

 

 

〈感想 □〉

タイトルに惹かれてなんとなく読んでみたんですが、思いもよらず大当たりな本でした。

架空のシンポジウムが開かれ、ディベート形式で進んでいきます。参加するのは会社員や大学生という読者寄りの人から、科学主義者、論理学者、フランス社会学者に急進的フェミニストと、実に多種多様です。

タイトル「理性の限界」から、「選択の限界」「科学の限界」「知識の限界」の三つのパートに分かれます。

もちろんタイトルで提示された限界を突き詰める過程も面白いのですが、普通に読み物として手にとっても楽しめます。

専門的なことばかり書かれているかと思えば、シャーロック・ホームズのエピソードに絡めた説明などがある。ぬきうちテストとエイプリルフールのくだりは膝を打つ内容です。

ただ専門的に学んだりしている分野ではないからか、枝葉の部分には分からないこともありました。前もって知識として蓄えた上で読めば面白かっただろう、と思ったところも多かったです。

そうした、今は分からないことを知るアプローチがこの本ではなされているのかもしれません。