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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

金色機械

小説

 

金色機械 (文春文庫)

金色機械 (文春文庫)

 

 

 

〈感想 ▲〉

ボリューム感のある、江戸時代が舞台のダークファンタジーです。SFの雰囲気も感じられました。

舞柳と呼ばれる大遊郭の創業者熊悟朗に、面談にやって来た女が遥香という不思議な力を持った娘の話をするところから始まります。

遥香とともにいるのは、この作品のタイトルでもある「金色様」の存在。片言で話し、月からやって来たロボットのようなもので、主人公ではないけれど登場人物たちに様々な形で関わっていきます。

もっとホラー感ある物語だと思っていたのですがそうでもなく(金色様は不気味といえば不気味ですが)、直球で生死について語る物語でした。

女性キャラの印象が鮮烈に描かれているのが好きです。極楽園にいた幼い熊悟朗が同じく童女の紅葉と神輿に乗る場面がとても印象的でした。

あまり金色様の外見のイメージが沸かず勝手に仏像みたいなのを想像していたのですが、別の読書サイトでC3POとあって非常にしっくり来ました。

終章に入ってから、これまでの物語がふわっと消えていくような感触がしたのがとても記憶に残っています。悲しい物語はないけれど、なんとも切ない気分になる物語でした。