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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

自分を好きになる方法

小説

 

自分を好きになる方法 (講談社文庫)

自分を好きになる方法 (講談社文庫)

 

 

 

この作品はリンデという女性のある一日を書いたもので、それが彼女の人生であるというものです。

これまた人によって感じ方が様々な作品だと思います。

私は中でも47歳のリンデが印象的だったのでわりと温かい物語に感じました。

 

物語が進むごとにリンデは年を取っていき(3歳のみ例外)、描かれる風景も違ったものになっていきます。

過去の問題について未来に答えが出ているので、あまり深く考えずとも読めるのが良かったです。

あくまで私がそう感じたというだけなのですが、最初はリンデの方が特別な人間なのかなと思っていたのが、だんだん周囲のアクが強くなっていって逆にリンデの方がとても平凡な人のように感じられます。

私が好きなのは「47歳のリンデと百年の感覚」。好きなのは物語そのものもですがジョウさんの雰囲気。前の章の夫はどうかと思っていたらその後離婚していて少し驚きました。

しかしそのジョウさんは63歳のエピソードでは名前も出てこない……

エピソードごとに語られているのはリンデとその傍にいる一種大切な人との交流、とした時に63歳のリンデにとってのその人は宅配便を運んでくる人というのも、とてもいいと思います。

周囲の人物との距離感を思うと、このタイトル、とても優しいですね。