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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

ノア・ノア タヒチ紀行

西洋の文学

 

ノア・ノア―タヒチ紀行 (岩波文庫)

ノア・ノア―タヒチ紀行 (岩波文庫)

 

 

 

著者のポール・ゴーガン(ゴーギャン)といえば画家ですが、こちらはゴーガンが1893年から94年にかけて執筆したタヒチの滞在記です。内容に関しては諸説ある模様。

Wikipediaによると、タイトルの「ノアノア」は「かぐわしい香り」を意味するタヒチ語だそう。

ゴーガンは1891年にタヒチに移住し93年にフランスへ帰国していますが、95年にはまたタヒチに来ています。この本は前者の日々を描いたものです。

 

63日間の航海を経てゴーガンはタヒチ島に辿り着くものの、そこはあまりにも自分が逃れてきたヨーロッパ的な世界でした。しかしタヒチの自然や人間の描写の仕方は非常に心惹かれるものがあります。

タヒチの女性に対して「曲線は綜合のうちにラファエル調の調和を示し」とか。

こと色に関してはビビットカラーの印象が最初から最後まで強く残ります。

そしてゴーガンが最初に「ノアノア!」と表現するのは、現地でゴーガンの妻となったテフラという少女から立ち上る香のことで、言葉はその後も食事の描写などで登場します。

神や天地創造に関する記述も、自分が知っているものとは全く異なる趣きを帯びていてとても興味深かったです。

私もいつかは、タヒチのノアノアを感じてみたいです。