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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

フォルトゥナの瞳

小説

 

フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)

フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)

 

 

 

この作家さんの作品は「永遠の0」「風の中のマリア」「モンスター」など好きなモノがたくさんありますが、今回は少々部類の違うSFテイストの物語でした。

近いうちに死ぬ人が透けて見えるという王道の物語です。

感動路線の物語なのですが、読了後の感想はそういう風に決着するのかと関心してしまいました。

 

木山慎一郎は近いうちに死ぬ運命にある人間の体が透けて見えるという目の持ち主。

幼いころに家族を火事で失い、施設で育ち、現在は自動車塗装工として働く日々を送っていました。心優しく純粋な主人公にも好印象でした。

死ぬ運命にある相手が分かるので、運命を変えるということがこの作品の主題なのだと思われます。

展開がラノベチックじゃないところに惹かれたのかもしれません。

このまま真理子とハッピーエンドになるのかな、と最初は悠長に構えていたのに、まさかああなるとは。相手も怪しさ満載ですけどね、

真理子と再会してから葵への思いを自覚し、会いに行く場面は本当に殻を破るといった雰囲気で良かったです。

最後は切ない終わりかたですけど、こう来るのかと思いました。あの設定を頭に入れてまた読みたくなってきます。