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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

ミス・エルズワースと不機嫌な隣人

小説

 

ミス・エルズワースと不機嫌な隣人

ミス・エルズワースと不機嫌な隣人

 

 

 

表紙がとても好みだったところに惹かれて読み始めたこちらの作品。

この作品はいわゆる魔法が出てくるファンタジーなのですが、あくまで魔法は嗜みの一つであり、日常生活に彩りを添える程度です。

そのあたりのさじ加減で穏やかに進む面白い物語でした。

 

ジェーンは魔術の才能がありながらも、妹であるメロディの婚約者探しに振り回されっぱなし、年齢も手伝いこのまま独身でもいいかなどと思っていたところでした。

そんな中でレディ・フィッツキャメロンに雇われた魔術師のヴィンセントと出会い、少しずつ変化していくという物語です。

大切なのは魔法や世界観ではなく人間模様といったところでしょうか。

美人ではなく諦観すら感じられるジェーンの心が変わっていく様子が、いかにも海外の作品らしく楽しめました。

ヴィンセントとの関係は少女小説を読んでいるようでした。最後の数ページは糖度が高くて満足です。

小物の扱い方とかも非常に少女小説に近かったように思えます。

読む前は勝手にミステリーだと思っていたのですが、こういうちょっと変わった世界観の中で人の交流が描かれるシンプルな物語も良いものでした。