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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

うそつき、うそつき

小説

 

うそつき、うそつき

うそつき、うそつき

 

 

 

国民を管理するために首輪型の嘘発見器の装着が義務付けられた世界、という設定に惹かれて手にとってみました。

雰囲気はかなり日本っぽく、日本のあったかもしれないみたい未来、みたいな感じを想像しながら読了。

ファンタジーのような世界観に感じられつつも随所にリアリティがある良作でした。

 

主人公の少年フラノは首輪を除去する技術を持っており、わけあって首輪を外したい人から依頼を受けることで生計を立てていました。

嘘をついたら赤く点灯、主にメーカーによって犯罪者用や身体障害者用など分かれていて、外そうとしたりバッテリーの交換を怠るとワイヤーによって首が締まり死亡する、という仕組みです。

興味深いのは、判断基準が「疾しい」と思っていないかどうか、というところです。つまり本人が嘘だと思っていなければ赤くならない。

総じてドライに感じるのはフラノの性格とかスタンスが大きいと思います。

登場人物はいずれも癖が強いです。ユリイやハルノのエピソードはちょっと苦い内容でした。医者のところは、ああいう人間が大多数とはいえちょっとスッキリしました。

後半で明らかになる首輪の謎も面白いです。語感がいいですね、レンゾレンゾ。 

過去と現在が入り混じり、大勢の死者が出るものの、結末は予想外の方向へ進みました。

読み終わってからタイトルを見返すと重い……しかしとても理想的な雰囲気のディストピア小説でした。