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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

アヤンナの美しい鳥

小説

 

 

 

大河っぽいストーリーラインだけどわりとさくっと読める話が読みたい、というところで積読の中にあったこの本に行き当たりました。

舞台のイメージが南米というのも珍しくていいなと思いました。

ハッピーエンドを読む気分ではなかったので終盤はとても高揚しました。

 

主人公アヤンナは顔の半分に火傷の痕があり、嫁の貰い手もつかないと祖母に揶揄されるほどでしたが、奴隷市場で出会ったリリエンによって変化が起こるという物語です。

あまり馴染みのない文化圏が舞台でありながらも、情景描写が巧みでありありと思い浮かべることが出来るようでした。

アヤンナとリリエンのやりとりはほのぼのするくらいに温かいものの、なかなか過酷な展開になっています。

リリエンがアヤンナを詰る場面、後に嘘だったと分かるのですが、そうとはわかりつつも終盤は息が詰まるような思いで読みました。

卑屈だったアヤンナの成長が見て取れたのも良かったです。

人ならざるものの力によって人の世の秩序が戻る、という結末の物語は好きなのですが、最後は悲しい話ですね。

もっともそういう話は大好きなので、読後感は大変良かったです。

少々分厚いのでなんとなく避けてきてしまったのですが、ページ数ほど読みづらくないので、もっと早く読んでおくべきだったなと思います。