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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

銀河鉄道の夜

コミック

 

銀河鉄道の夜 (シリーズ昭和の名作マンガ)

銀河鉄道の夜 (シリーズ昭和の名作マンガ)

 

 

 

先月頭から「銀河鉄道999」を読み返したりしていくうちに、こちらの短編集にたどり着きました。

昭和40〜50年代初頭に描かれた短編マンガ13本と、著者の自伝などが一冊にまとめられたものです。結構厚みがあります。

銀河鉄道999」や他の作品にも通じる要素が散りばめられています。

 

タイトルにもある「銀河鉄道の夜」は、宮沢賢治の同名の作品がベースとなった作品です。

二部構成で、二部のタイトルを冠しているのは「空間機構団」。

この漫画が制作された時代は親世代が子どもだったか生まれていないような頃で、時代感を感じるところはあれどとても面白いです。

内容も様々で、表題作のような優しい雰囲気を持つものから通俗的なものまであります。

特に好きなのは「銀河鉄道の夜」と「妄想圏消滅」。

銀河鉄道の夜」、ミライの「そのころのわたしはジョバンニだった。今はカンパネルラ……」というセリフがある一連の流れが素敵です。

46頁のミライが横たわっているイラストがとても綺麗。

「妄想圏消滅」は尊大な態度をとる金持ちが一瞬で凋落する、それだけのストーリーなのですが、最後の一頁、頭の中にいる妄想主の精神状態によって運命が左右されるというオチが面白かったです。

この時代における近未来は今かもしれないし、もう少し先のことかもしれないけれど、近未来に対する認識の違いのようなものも垣間見れて興味深い本でした。