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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

若き詩人への手紙 若き女性への手紙

西洋の文学

 

若き詩人への手紙・若き女性への手紙 (新潮文庫)

若き詩人への手紙・若き女性への手紙 (新潮文庫)

 

 

 

ライナー・マリア・リルケオーストリア出身の詩人です。

前半が青年に対して書き綴った「若き詩人への手紙」、後半がそのタイトルの通り女性に対して書き綴った「若き女性への手紙」となっており、どちらもリルケが書き綴った手紙が収録されています。

とりわけ前半の「若き詩人への手紙」は、私にとっては非常に心に響く内容でした。

 

前半、リルケに詩の試作を送ったフランツ・クサーファ・カプスはこの時二十歳前で、陸軍大学でリルケの詩集を読んでいたところ教師に声をかけられ、リルケの昔の話を聞き、文通が始まる……という流れが手紙の前に語られます。

後半の女性は、書かれた手紙の端々から、非常に困難な立場にいることや子どもがいることなどが分かります。

言葉の一つ一つが優しく的確で、特にこれ! と抜き出すのが難しいです。

後半の女性に関する目線など、当人達より知っているのではないかと思うほどでした。

後半にて「私はまだ手紙を精神交流の一つの手段、最も美しく収穫多い手段の一つと考えている旧式な人間の一人です」と書かれていますが、現代でも多くの人にとっての共通認識として通じるのではないでしょうか。

手紙の一つ一つはまとめて書かれたものではないけれど、この本に関しては一気に読みたいところ。

色々な疑問への答えが得られるとともに、このような手紙が書ける人になりたい、とも思える一冊でした。