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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

乙女の祈り

小説

 

乙女の祈り (新潮文庫)

乙女の祈り (新潮文庫)

 

 

 

海外の文学作品を漁っていた時にたまたま手にとって、裏のあらすじを読み「これは読まねば!」と思った1冊です。

元より恋愛小説は多々読めど、少女2人が主人公の話はそれほど読んできませんでした。

年頃の少女ならではの毒気を感じ取れる1冊でした。

 

主人公は作家に憧れる少女、ポウリーンとジュリエット

物語はジュリエットが聖マーガレットからニュージーランドクライストチャーチへ転向してくるところから始まります。

互いに惹かれあうも親密になりすぎたが故、母親に交際を反対され、結果としては母親を殺害してしまいます。

二人の親密な関係といいますが、現実と空想の境界にいる二人の姿も、それほど浮世離れしているかと言われると意外とそうも思いません。

難しい年齢の少女であれば、これくらいは普通かなというのが感想です。異色を添えてしまったのはやはりポウリーンの母親が殺されてしまったことでしょう。

結果として二人には懲役刑が課されるわけですが、最後が非常に淡々としているので、子どもの夢想に大人の枠をはめ込んでしまったような酷さを感じます。

最後の一行が、やはり少女たちにとっては辛いところなのかなと思いますね。

この作品にはところどころに日記が入り、後の証拠物件となるのですが、秘密めいたところを感じさせてとても引き込まれます。