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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

クリスマス・ボックス

児童書

 

クリスマス・ボックス

クリスマス・ボックス

 

 

 

たまには時節に合った本を読みます。

シンプルな装丁で、なんとなく図書館で手にとった本なので期待値はそれほど高くはなかったのですが、やられたーと思う1冊でした。

クリスマスの存在する意義について深く考えることの出来るストーリーでした。

 

三人家族が、新聞に載っていた広告を見てミセス・パーキン(メアリー)という未亡人のもとで住み込みで働く物語です。

語り手である「わたし」のリチャード、リチャードの妻のケリーに、娘のジェナはまだ3歳です。

作品のそこかしこから生活感が漂っていて、他所様のブログで「これは実話なのでは?」と書かれていて非常に納得できました。

風景がありありと浮かんで映画を見ているような気分になります。

4章の終わりごろからどことなく不穏な展開になりそうな予感がしてきます。

物語そのものには、大きな山場やどんでん返しはないのですが、メアリーのクリスマス・ボックスの意味が判明するところは泣きそうになりました。

時間は有限である、ということを語る作品は多々あれど、クリスマスという行事で起こったことやこれまでのメアリーとの交流が思い出されて、リチャードがジェナを抱きしめる場面はもう涙腺が緩みます。

とても安らかな読了感を得られる作品です。