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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

少女地獄

日本の文学

 

少女地獄 (角川文庫)

少女地獄 (角川文庫)

 

 

 

奇書として名高い「ドグラ・マグラ」を著者初読みにするのは少々ハードルが高いかな……と思い、まずはこちらの作品から。

表題作「少女地獄」のほか、「童貞」など他の短編を合わせて4編が収録されています。

タイトルのインパクトに違わぬ、とてつもない内容の1冊でした。

 

インパクト大の「少女地獄」は200頁弱の作品で、この作品は1冊の大半を占めています。

殺人などの犯罪行為には興味を示さないものの、嘘をつくという点では天才的な姫草ユリ子という少女をめぐるストーリーです。

作品全体からほの暗い雰囲気が漂っていて、最後に突き落とされる感じがなんともいえません。

姫草ユリ子なる人物は何者なのか、を巡るミステリー小説でもあるのですが、終始もやがかかったような具合で確信を得ることは出来ず。

最後が伏せ字だらけなのは、細かくは説明できないよ! ということなのでしょうか。

そして収録されている3つの短編のうち、特に好きなのは「童貞」です。

空気感が「少女地獄」に似ていて、読み終わった後の虚無感が心地よく感じられました。

昨今はよく◯◯女子と言いますが、少女とは良くも悪くも肉体の年齢ではなく精神の年齢について言うのが正確なのだろうなと、この本を読んで思いました。