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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

なるたる

コミック

 

 

誰かに聞かれたわけではないけれど、私は語りたくて仕方ない大好きな漫画がこの「なるたる」です。

以前感想を書いた「ぼくらの」と同じ方が描いています。

うっかり読むとトラウマになりそうなグロシーン、まったく救いが無く誰も報われないラストであるのに、なぜかとても惹かれる物語です。

 

小学6年生の玉依シイナが海で溺れた時に遭遇した謎の存在、乙姫と成竜イカツチ、そしてホシ丸の冒険譚です。

メインキャラクターのほとんどが、成竜になる前の竜骸と呼ばれる存在のものを持っており、ホシ丸も竜骸の一つで、竜骸が成竜になる時はリンク者を食らって成竜になります。

私は小沢さとみ(アマポーラ)と高野文吾(ハイヌウェレ)が好きです。8巻のジャケットの二人です。

ストーリーは一貫していますが、5巻のホウキや9巻のヤガーばあさんの小屋が登場する一風変わったエピソードも好きです。むしろ一番好きな巻が5巻です。

ただずっと物語が5巻のような流れではこれほど魅力的な作品にはならなかったと思います。

ネット上では6巻のミミズジュースをはじめとするいじめ描写や、10巻の残酷なのり夫の最期などが有名ですが、この場面を耐えられてもやっぱり最後は堪えます。

読後は爽やかな虚無感が残ります。でもラストの二人の子どもが笑顔で走る見開きの絵には救いを感じるのです。

「命は代替がきくから 命たりえるんだから」は何度読み返しても至言だと思います。

ちなみにこの作品、裏表紙側の折り返しに毎巻著者コメントがあるのですが、そこもできればちゃんと読みたいところです。

10年以上経ったのに、何も変わっていないよなという嫌な世間の普遍さを感じます。

読むならせめて15歳になってから、と言いたいくらいにエログロ混じりですが、大人よりも高校生から大学生くらいの年齢の人が読んだ方が面白い受け止め方をするような気がしてなりません。