読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

華国風味

日本の文学

 

華国風味 (岩波文庫)

華国風味 (岩波文庫)

 

 

 

執筆者は日本人ですので、とりあえず日本の文学というカテゴリにさせていただきます。

内容は、平たく言えば中国の料理(特に粉物)に関するエッセイ集。

しかし実態は、現在の中華料理とはかなり趣向が違うようです。

ちなみに「焼筍」(文字通り筍を焼いて食べる話)など日本の料理の話も一部あります。

 

いかんせん自分の読解力不足で読み解けないところもありましたが、前半は特に学術的です。

粉物=パンやうどんという現代人の発想ではおそらく出てこないであろう料理の羅列。

レシピが記されている「雲英ショウ」(※ ばくにょうに少 漢字が出せませんでした)は製法を追っていくだけでも美味しそうで、ページを捲るのにも勢いがつきます。

内容は、食べ物についてのことであるという点では全て同じなのですが、逆にそれ以外だと共通点が少ないほど色々なことが語られています。

「焼筍」は京都で食べた筍の味に感激して、どうにかして採ったばかりの筍を食べようと考える愉快な話です。

昭和二十年六月という時期に発表されていたというのにも驚きです。

しかし個人的に一番面白かったのは「陶然亭」のメニュー表です。私自身酒好きですので、眺めているだけでも楽しくなってきます。

飲み屋はそれこそ星の数ほどある昨今では、大衆居酒屋的なチェーン店から小料理屋的なものまでピンからキリまでありますが、飲み屋でひとり酒のようなのはしたことがないのでやってみたいなと思います。

ただ残念ながら、この本に書かれている食の良さが本当に分かるまでには、まだ時間がかかりそうです……