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無量一読

わりとなんでも読む読書中心の感想ブログ。

ぼくらの

コミック

 

ぼくらの(1) (IKKI COMIX)

ぼくらの(1) (IKKI COMIX)

 

 

 

コミックスが刊行されていた頃に読んでいました。再読です。

「読むと憂鬱になる漫画」という話になると大抵この作品の名前が上がると思いますし、アニメ化と小説化もされているので知名度は高いと思われます。

今回は原作である漫画に絞って書いていきます。

 

舞台は近未来の日本で、夏休み中に自然学校に参加した15人の子どもたちは、解明不可能なロボット「ジアース」と契約を交わして地球にやって来る敵のロボットと戦うことになるのですが、操縦後は必ず死ぬ上、契約からは逃れられないという物語です。

操縦者となる子どもは十代前半の、まさに人生これからの年齢。

いかにもいそうな普通の子や、中学生にしては重すぎるものを背負っている子など様々です。

読んだ時は操縦者の子どもと年齢が近かったのでそんなに悲壮感が伝わってこなかったのですが、ある程度歳を重ねると「こんなに若いのにここまで覚悟を決めなければならないのか」という視点から読むことが出来ます。

当時読んでもあまりよく分からなかった話が理解できるようになるのも楽しいですね。キリエの戦闘は今読むとよく出来てるなと思います。

巨大なロボットを操縦する、操縦すると操縦者は死ぬ、というのが主に話に絡んでいるのですが、中盤以降で明かされる敵の正体や、操縦者の子どもたちのうちある一人の秘密、勝利は絶望的かと思われた最後の戦闘での戦い方など、全編にわたって様々なギミックが用意されています。

印象的な戦闘は、ナカマ、マキ、カンジ、ウシロ、そしてコエムシでしょうか。

今読んでもチズのストーリーは、具体的にと言われると困るのですがもう少しどうにかならなかったのかなと思います。

全体的に陰鬱で、勇気のあるヒーローが自分の命をかけて敵に戦いを挑むなどの王道ストーリーとははるかにかけ離れているものの、本当の意味で命について考えられる作品です。

 

アニメ版と小説版は原作とは大小問わず設定があちこち違うのですが、小説版はオススメです。

一言で言うと、原作よりひどい展開になっています。

文章に癖がありますが、原作では曖昧だったところが明らかになったり、オリジナルのキャラクターが出ていたりしてその戦闘がまた面白いので(マリアが特に好きでした)興味のある方は読んでみても損はないでしょう。